顕著な事実(読み)けんちょなじじつ(その他表記)gerichtkundige Tatsache

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「顕著な事実」の意味・わかりやすい解説

顕著な事実
けんちょなじじつ
gerichtkundige Tatsache

公知の事実と,裁判所に顕著な事実の両者をいう。裁判所に顕著な事実とは,裁判所が職務を行うにあたって知った事実で,客観的に明白な事実である。公知の事実は,歴史的事件や大災害などの通常の知識経験をもった一般人が疑わない程度に知れ渡っている事実をいう。ある事実が顕著であるかどうかは事実認定の問題であり法律問題ではないから,これに対する不服は上告理由とはならない。顕著な事実はその客観性のために証明を要しない。つまり職権探知主義のもとでも証明を要せずに事実を確定することができる。ただし,弁論主義のもとでは,顕著な事実でも主要事実については当事者が弁論で陳述したものでなければ判決の資料となしえない。

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