騒立つ(読み)サワダツ

デジタル大辞泉 「騒立つ」の意味・読み・例文・類語

さわ‐だ・つ【騒立つ】

[動タ五(四)]《「ざわだつ」とも》騒がしくなる。騒ぎはじめる。
瀑布に近づく水流の―・つように」〈蘆花思出の記

さ‐だ・つ【騒立つ】

[動タ四]ごたごたする。
「家の―・つも見て取った」〈浄・卯月の潤色

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精選版 日本国語大辞典 「騒立つ」の意味・読み・例文・類語

さわ‐だ・つ【騒立】

  1. 〘 自動詞 タ行四段活用 〙
  2. やかましく飛び立つ。
    1. [初出の実例]「吹揚らるる春の雪花 かへる鴨かへらぬ鴨もさはたちて〈嵐雪〉」(出典:俳諧・芭蕉一周忌(1695))
  3. ( 「だつ」は接尾語 ) ざわざわと音をたてる。ざわつく。さわぎたつ。
    1. [初出の実例]「瀑布に近く水流の騒立つ様に」(出典:思出の記(1900‐01)〈徳富蘆花〉一〇)
  4. ( 「だつ」は接尾語 ) さわぎはじめる。また、さわぐ。
    1. [初出の実例]「臣下騒立(サワダ)つ其時は遂には天下の大乱にならん事も計られず」(出典歌舞伎有松染相撲浴衣(有馬猫騒動)(1880)四幕)
  5. ( 「だつ」は接尾語 ) 感情が動揺する。いらだち興奮する。
    1. [初出の実例]「ジンキガ sawadatsz(サワダツ)」(出典:和英語林集成初版)(1867))

さ‐だ・つ【騒立】

  1. 〘 自動詞 タ行四段活用 〙 ( 動詞さわだつ」の変化した語か ) 騒ぎ立つ。さわがしくなる。ごたごたする。
    1. [初出の実例]「座敷がさたったぞ」(出典:玉塵抄(1563)二九)

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