高室院(読み)たかむろいん

日本歴史地名大系 「高室院」の解説

高室院
たかむろいん

[現在地名]高野町高野山

千手院せんじゆいん谷を挟んで蓮花れんげ院の東方、千手院谷普賢ふげん院の南東に位置する。準別格本山で本尊薬師如来(木造坐像、国指定重要文化財)開基は房海。往古智慧門ちえもん院と号したが、のち高室院と改称。当院九世大聖は大和天川てんかわ弁財天(現奈良県天川村)の化現と称され、高野山南の大滝おおたき(現高野町)に弁財天を勧請して社殿を造営した。以後、当院は天川弁財天社と関係が深く、毎年一〇月亥日の天川弁財天社の祭礼には、最初に神湯を捧げることになったという(高野山通念集)。二九世長任阿闍梨は北条氏直の帰依を受け檀契を結び、北条家分限帳が嘱託された。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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