高橋金一郎(読み)タカハシ キンイチロウ

20世紀日本人名事典 「高橋金一郎」の解説

高橋 金一郎
タカハシ キンイチロウ

明治・大正期の外科学者 第三高等中学医学部教授



生年
慶応2年5月16日(1866年)

没年
大正8(1919)年2月19日

出生地
上野国群馬郡総社村(群馬県前橋市)

学歴〔年〕
東京大学医学部〔明治23年〕卒

経歴
家は代々、医師を務めた。明治23年東京大学医学部を卒業し、第一医院外科医局に勤務。26年には第三高等中学医学部教授に就任し、主に外科医学・皮膚病学を担当した。中でもドイツ語と痔疾治療を得意とし、ユーモアに富む言行で知られ、常に和服講義を行ったといわれる。その後、岡山医学専門学校に移るが、大正7年に退職し、岡山市内で開業。医療に従事する傍ら独和辞典の編纂心血を注ぐが、神経症を患い、8年日本刀で割腹自殺した。著書に「独逸文典」「外科汎論」「和文独訳課題」などがあり、没後には友人らの手によって「高橋金一郎言行録」が編まれた。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「高橋金一郎」の解説

高橋金一郎 たかはし-きんいちろう

1866-1919 明治-大正時代の外科学者。
慶応2年5月16日生まれ。明治26年第三高等中学医学部(岡山大医学部の前身)教授,大正7年岡山市内で開業。ドイツ語にすぐれ,「独逸(ドイツ)文典」などをあらわす。大正8年2月19日死去。54歳。上野(こうずけ)(群馬県)出身。帝国大学卒。著作ほかに「外科汎論」など。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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