高雄観楓図屏風(読み)たかおかんぷうずびょうぶ

百科事典マイペディア 「高雄観楓図屏風」の意味・わかりやすい解説

高雄観楓図屏風【たかおかんぷうずびょうぶ】

京都郊外の秋と冬の風物を描いた六曲一隻屏風手前高雄紅葉を愛(め)でる男女を描き,遠景に雪の愛宕(あたご)山を配する。作者狩野秀頼伝記不詳だが,この絵は永禄年間の作と推定され,狩野派による近世初期風俗画の最も早い時期の遺品として貴重。

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山川 日本史小辞典 改訂新版 「高雄観楓図屏風」の解説

高雄観楓図屏風
たかおかんぷうずびょうぶ

洛西・高雄周辺における庶民の紅葉狩遊楽のさまを活写した16世紀後半の風俗図屏風。現存する野外遊楽図屏風としては最古。印から筆者は狩野秀頼とわかるが,狩野元信の次男秀頼とみるか,孫の真笑秀頼とみるかで意見がわかれている。紙本着色。縦149cm,横363cm。国宝。東京国立博物館保管。

出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報

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