鬼岩寺(読み)きがんじ

日本歴史地名大系 「鬼岩寺」の解説

鬼岩寺
きがんじ

[現在地名]藤枝市藤枝三丁目

蓮華寺池れんげじいけ公園南方の山麓、かつての藤枝宿上伝馬かみでんま町の西側にある。楞厳山と号し、高野山真言宗本尊聖観音。かつては古義真言宗、紀州高野山高室院の末寺。鬼岩寺縁起では行基の開創と伝え、初めは愛染律院と称したとされる(藤枝町誌)。寺号は行基が鬼を裏山の岩に封じ込めたという伝承に由来し、地元では「おにわじ」ともよぶ。境内にはおびただしい数の中世の五輪塔や宝篋印塔などの石塔群が残り、応安六年(一三七三)七月・永徳元年(一三八一)七月二〇日・明徳四年(一三九三)・応永元年(一三九四)八月二五日などの銘がみられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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