ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「魏禧」の意味・わかりやすい解説
魏禧
ぎき
Wei Xi
[没]康煕19(1680)
中国,清初の文学者。江西省寧都県の人。字,冰叔 (ひょうしゅく) 。号,裕斎,勺庭 (しゃくてい) 。魏叔子とも呼ばれる。明滅亡後,故郷に隠棲して子弟を教育し,江南を旅して明の遺民と交わりを結んだ。康煕帝に召されたが受けず,まもなく死んだ。明の帰有光の流れをくんで唐宋古文を範とし,議論を主とした雄健な文をつくった。清初の代表的散文家として,兄の際瑞,弟の礼とともに「寧都の三魏」,また侯方域と並んで「侯魏」と称された。科挙受験のための学問に反対して古学を志し,特に史学に詳しく,史論にもすぐれていた。主著『左伝経世』『日録』『魏叔子文集』『魏叔子詩集』。
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