鶴沢友次郎(5代)(読み)つるざわ・ともじろう

朝日日本歴史人物事典 「鶴沢友次郎(5代)」の解説

鶴沢友次郎(5代)

没年:明治28.8.4(1895)
生年:文化11.1.14(1814.3.5)
幕末明治期の義太夫三味線巨匠本名清水源兵衛。京都の生まれ。8歳のとき4代目野沢喜八郎について小庄となる。5年後に大坂へ下り,2代目鶴沢伝吉(のちの4代目友次郎)の門に入って庄次郎,さらに3代目伝吉と改名。慶応2(1866)年鶴沢の宗家名である友次郎を相続した。明治13(1880)年には一時野沢の宗家名である喜八郎(5代目)をも名乗り,衰微の極にあった野沢一門を繁栄へと導く。鶴沢家特有の数多い秘曲が,その死とともに消滅したのが惜しまれる。<参考文献>松岸園主人「鶴沢友次郎略系譜」(『浄瑠璃雑誌』296号)

(倉田喜弘)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「鶴沢友次郎(5代)」の解説

鶴沢友次郎(5代) つるざわ-ともじろう

1814-1895 江戸後期-明治時代の浄瑠璃(じょうるり)三味線方
文化11年1月14日生まれ。はじめ3代野沢喜八郎の門人,のち4代鶴沢友次郎の門にはいって,慶応2年5代友次郎を襲名。一時,5代野沢喜八郎を襲名したが,友次郎にもどる。明治28年8月4日死去。82歳。京都出身。本名は清水源兵衛。初名は野沢小庄。前名は鶴沢伝吉(3代)。通称は建仁寺町。

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