世界大百科事典 第2版「鷹甘部」の解説 たかかいべ【鷹甘部】 大化前代の職業部。鷹養部とも書く。狩猟のための鷹と犬の飼育,調教および放鷹に従事。《日本書紀》仁徳43年9月条に仁徳天皇が百済王族の酒君の調教した鷹を使って遊猟した記事がみえ,同月鷹甘部を定めたとある。このことは鷹養と鷹狩の技法が百済から伝来したことを物語るものである。その居地は大和・河内・摂津・近江にあったが全体を統轄する伴造(とものみやつこ)は見当たらず,地域ごとの伴造に率いられた。近江の伴造は鷹養君と君(きみ)姓であった。 出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報
精選版 日本国語大辞典「鷹甘部」の解説 たかかい‐べ たかかひ‥【鷹甘部】 〘名〙 令制前、大和政権に属して放鷹・鷹の飼育のことをつかさどった特殊技能民の集団。鷹所。※書紀(720)仁徳四三年九月(前田本訓)「是の日、甫(はし)めて鷹甘部(たかカヒベ)を定む」 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報