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黒い伝説 くろいでんせつBlack Legend

世界大百科事典 第2版の解説

くろいでんせつ【黒い伝説 Black Legend】

もともとはイタリア人がシチリアサルデーニャを征服したアラゴン王家に対して抱いた反感に発し,しだいにその対象がスペイン全体に拡大された。16,17世紀スペインに敵対するヨーロッパの各国が政治的・経済的もしくは宗教的な意図のもとに,〈長い歴史を通じてスペイン人は残虐かつ不寛容で,しかも貪欲かつ偽善的な国民である〉とスペイン人の残虐さを誇張し捏造(ねつぞう)したもの。とくにハプスブルク朝下のスペインの覇権に敵意をもつ国々は,異端審問にみられる宗教的不寛容と残虐な拷問,およびインディアスの征服におけるコンキスタドールの非道な行為を口実に反スペイン運動を展開し,〈黒い伝説〉を作り上げた。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

世界大百科事典内の黒い伝説の言及

【ラス・カサス】より

…このとき,国王に征服の不当性を明らかにし,その即時中止を訴える報告書を提出。コンキスタドールの非道な行為を弾劾するこの文書は,52年に印刷される《インディアスの破壊についての簡潔な報告》の母体となり,のちヨーロッパ諸国によってスペインを非難する〈黒い伝説〉に利用される。1542年に〈新法〉(インディアス法)が発布され,みずからもチアパス(現,メキシコ南部)の司教に叙階され,44年インディアスへ渡るが,コンキスタドール,植民者や植民地当局の激しい敵意を受け,結局47年,自己の活動の場を宮廷と定め,生涯で7回目の大西洋横断をしてスペインへ帰る。…

※「黒い伝説」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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