日本大百科全書(ニッポニカ) 「黒保根」の意味・わかりやすい解説
黒保根
くろほね
群馬県中東部、勢多郡(せたぐん)にあった旧村名(黒保根村(むら))。現在は旧新里(にいさと)村地区とともに桐生市(きりゅうし)の西側、みどり市を挟んだ飛び地の北部を占める一地区。旧黒保根村は2005年(平成17)桐生市に編入。赤城(あかぎ)山の東斜面を占める山村で、斜面の末端部を渡良瀬(わたらせ)川が南流する。江戸時代に足尾(あしお)銅山の銅を運んだ銅(あかがね)街道(国道122号)も、わたらせ渓谷鉄道もこの川筋の右岸にあり、旧村域の中心は水沼(みずぬま)。水沼駅には、駅と温泉が一体となった水沼駅温泉センターがある。農業は、畜産を中心に、米、野菜栽培が行われているが、近年では花卉(かき)や果樹栽培も増加している。特産物としてマイタケがある。西部に閑静な梨木温泉(なしぎおんせん)がある。
[村木定雄]
『『黒保根村誌』全9巻(1986~1998・黒保根村)』