さん【賛/×讃】
1 ほめたたえること。また、その言葉。「バッハ―」
2 漢文の文体の一。人物や事物をほめる際の文章。多く、4字1句で韻を踏む。
3 画面の中に書きそえた、その絵に関する詩句。画賛。
4 仏・菩薩の徳をたたえる言葉。
5 論評。批評。
「出口の茶屋に腰掛けながら、朝帰りの客に―付くるに」〈浮・諸艶大鑑・一〉
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賛
さん
讃とも書く。漢文の文体の一種。人または事物を称揚する意味で,元来は神明に捧げる辞。絵画では画面の中に書かれた詩,歌,文をさす。中国画で書画一致の思想が発展するにつれて宋時代に完成し,これが日本に伝えられ,特に室町時代の頂相 (ちんぞう) や水墨画に盛んに行われた。画家自身が書くのを自賛,賛文を書くことを着賛,賛を求めることを請賛という。
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賛【さん】
人徳や物の美を称賛する韻文で,讃とも書く。禅宗関係の肖像画や水墨画の余白に見られるのは〈画賛〉ともいい,画家自身の書いたものを〈自賛〉という。史書の巻末で史上の人物をたたえたものは〈史賛〉という。
→関連項目菅家文草|詩画軸|如拙|黙庵|落款
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さん【賛 zàn】
中国の韻文の文体の一種。讃とも書く。人や物を賛(たた)え美(ほ)めることを本質とする。賞賛を主とする点では〈頌(しよう)〉に共通する。《文心雕竜(ちようりよう)》では,頌とともに頌讃篇が設けられており,《文選(もんぜん)》では巻四十七に頌と賛が収められている。かならず4字句から構成され,偶数句で脚韻を踏む。10句前後の短いものが多いが,なかには《文選》に収められる夏侯湛(かこうたん)の《東方朔画賛》などのように,かなり長い作品もある。
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