デジタル大辞泉 「齧る」の意味・読み・例文・類語 かじ・る【×齧る】 [動ラ五(四)]1 かたい物の端を歯でかむ、また、かみとる。「木の実を―・る」2 物事のほんの一部分だけを学ぶ、また、知る。「ドイツ語を少し―・ったことがある」「聞き―・る」[可能]かじれる[類語]くわえる・かじり付く・かぶり付く・かじり散らす・丸かじり かぶ・る【×齧る/×噛る】 [動ラ四]1 「かじる」に同じ。「太夫様の櫛を―・った鼠ぢゃ」〈伎・壬生大念仏〉2 《腹の中の虫がかじる意で》腹がしくしく痛む。「互ひに虫腹が―・らうとも」〈虎寛狂・宗論〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例 Sponserd by
精選版 日本国語大辞典 「齧る」の意味・読み・例文・類語 かじ・る【齧】 〘 他動詞 ラ行五(四) 〙① 堅いものの片端を少しずつかむ。また、かんでけずりとる。[初出の実例]「小椒粒は在陣中日数程は入べいぞ。夏も冬も朝一粒づつかじれば、ひへにも熱にもあてられない物だ程に」(出典:雑兵物語(1683頃)上)② 物事のほんの一部分だけを学ぶ。[初出の実例]「政治学の一部を嚼(カヂ)りて」(出典:内地雑居未来之夢(1886)〈坪内逍遙〉二)③ ( もと、人形浄瑠璃社会の隠語 ) 三味線をひく。[初出の実例]「色事はこっち任せ、三絃(つる)もちっくりかじるてや」(出典:浄瑠璃・一谷嫩軍記(1751)二)④ 掘り起こす。掘り返す。[初出の実例]「否でも応でも埋めにゃならぬと理詰でかぢる鍬の柄に」(出典:浄瑠璃・丹生山田青海剣(1738)三) かぶ・る【齧・噛】 [ 1 ] 〘 他動詞 ラ行四段活用 〙 ものをかんで食う。くらいつくように食べる。かじる。[初出の実例]「犬の枯れたる骨を齧(カブル)に、飽厭(あ)く期無きが如し〈真福寺本訓釈 齧 加不留ニ〉」(出典:日本霊異記(810‐824)下)[ 2 ] 〘 自動詞 ラ行四段活用 〙 ( 虫が腹の中を「かじる」と考えられたところから ) 腹などが、ひどく痛む。腹が、しくしく痛む。[初出の実例]「斯う参るからは、互に虫ばらがかぶらう共、都迄はとくと御供致う」(出典:虎寛本狂言・宗論(室町末‐近世初)) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例 Sponserd by