何て(読み)なんて

精選版 日本国語大辞典 「何て」の意味・読み・例文・類語

なん‐て【何て】

〘副〙
① (「なんと(何━)いう」の変化したもの。「なんてえ」とも) 事態のはなはだしさにあきれたり反発したりする気持を表わす。体言を修飾することもある。
真景累ケ淵(1869頃)〈三遊亭円朝一六「本当に此娘は何てえ物覚が悪い娘だらう」
抱擁家族(1965)〈小島信夫〉二「何て眼で私を見ていたのよ」
② =なんと(何━)(一)①
露芝(1921)〈久保田万太郎〉三「吉川先生は何ていってるの」

など‐て【何て】

〘副〙 (副詞「など」に助詞「て」の付いてできたもの) 「など」の疑問の意を強めたいい方。
伊勢物語(10C前)二八「などてかくあふごかたみになりにけん水もらさじと結びしものを」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「何て」の意味・読み・例文・類語

なん‐て【何て】

[副]《「なんという」の音変化》
驚いたり、あきれたり、感心したりする気持ちを表す。なんという。「何てだらしないんだ」「何てすばらしい絵だ」
どのように。なんと。「何て返事を書こうか」
[類語](1なんとなんというさてさてはてさてさても

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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