富次 精斎(読み)トミツグ セイサイ

20世紀日本人名事典 「富次 精斎」の解説

富次 精斎
トミツグ セイサイ

明治〜昭和期の宮大工,彫刻



生年
安政3年11月12日(1856年)

没年
昭和19(1944)年1月25日

出生地
出雲国(島根県伯太町)

本名
富次 伝蔵

経歴
早くから木工指物などで才能を発揮し、郷里大工に弟子入りして修業を積んだ。明治23年のころ京都に出て建築・彫刻を学び、帰郷ののち宮大工の棟梁として大山大神山神社勝田神社瑞仙寺一乗寺などの建立に当たった。また、白髭煙草製造機や曽木製造機を考案するなど発明家としても活躍。彫刻では、島根で稲の品種改良に尽くした広田亀治の像を制作し、高い評価を得ている。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「富次 精斎」の解説

富次精斎 とみつぐ-せいさい

1856-1944 明治-昭和時代前期の宮大工。
安政3年11月12日生まれ。郷里島根県で大工修業ののち,京都で建築・彫刻をまなぶ。宮大工棟梁として鳥取県の大山(だいせん)大神山神社,瑞仙寺などを建立。また煙草(たばこ)刻み機械や稲扱(いねこき)機械の考案,彫刻「広田亀治翁像」の制作など多面的に活動した。昭和19年1月25日死去。89歳。本名は伝蔵。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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