痩せ薬(読み)ヤセグスリ

デジタル大辞泉 「痩せ薬」の意味・読み・例文・類語

やせ‐ぐすり【痩せ薬】

やせるための薬。

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精選版 日本国語大辞典 「痩せ薬」の意味・読み・例文・類語

やせ‐ぐすり【痩薬】

  1. 〘 名詞 〙 肥満者が痩せるために用いる薬。甲状腺剤のように生体代謝を異常に亢進させる薬と、食欲抑制剤、吸収阻害のための下剤などが主に用いられる。
    1. [初出の実例]「脂肪過多症の予防や、痩せ薬、低血圧症のための甲状腺の刺激剤として」(出典:海の墓標(1965)〈水上勉〉一)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「痩せ薬」の意味・わかりやすい解説

やせ薬
やせぐすり

肥満症の治療に用いられる薬剤をいう。やせ薬には、エネルギーの消費を促進させて体重を減少させるものとして、甲状腺(せん)ホルモン、トリヨードチロニン、成長ホルモンがあり、食欲抑制薬としてはアンフェタミンマジンドールなどがある。そのほか、消化・吸収阻害剤(α(アルファ)‐アミラーゼ阻害剤、α‐グルコシダーゼ阻害剤、ショ糖ポリエステル、物理的吸収阻害剤、ネオマイシンコレスチラミンなど)、脂肪代謝阻害剤(ヒドロキシシトレート、ジヒドロエピアントロステロンなど)、ホルモン分泌異常改善薬が肥満症の薬物療法として用いられる。このうち、食欲抑制薬としてのアンフェタミンは覚醒(かくせい)剤であり、日本ではこの目的で使用できない。一般的に薬として使用されるのは甲状腺製剤であるが、これも副作用が多く、十分な注意が必要である。通常やせるためには食事療法が行われ、ノンカロリーや低カロリーの食品が利用される。

[幸保文治]

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