KindleTouch(読み)きんどるたっち(その他表記)きんどるたっち

知恵蔵 「KindleTouch」の解説

Kindle Touch

米Amazon社が2011年9月28日に発表したタッチ式電子書籍リーダー。「Kindle」は、同社が販売する電子書籍リーダー及びその関連サービスやソフトウエア総称。Kindle Touchは、従来式のタッチ式ではない「Kindleリーダー」の第4世代モデルと同時に発表された。
Kindle Touchは、従来のKindleリーダーと同様に、電子ペーパー一種であるE-inkディスプレーを採用しており、6インチの16階調グレースケールで解像度は600×800ピクセル。サイズは縦172ミリ×横120ミリで、厚さ10.1ミリ、重量は213グラム。Kindleリーダーとしては初のタッチ式であり、他社のスマートフォンやタブレット端末と同様のソフトウエアキーボードが搭載されている。ラインアップはWi-Fiと3G(ギガ)タイプの2種類。内蔵メモリーは4GB(ギガバイト)で、無線接続を使用しない場合なら、バッテリー駆動時間は2カ月。
モノクロだが、Wi-Fi経由でのウェブ閲覧もできる。また、英語のみだが、電子書籍やPDFファイルのテキストの読み上げが可能。MP3の再生もできる。
12年4月11日にリリースされた新バージョンのソフトウエア「Kindle Touch 5.1.0」にアップデートすれば、ユーザーが選択した文章の単語段落を、日本語を始めとする各国言語に翻訳できる他、読書中の箇所やコメントを、FacebookTwitterで他人と共有することができる。
電子書籍のフォーマットにはいくつかの種類があり、KindleではこれまでAZWやTopazと呼ばれる形式を採用してきたが、このアップデートから、Apple社のiPadiPhoneや、Google社のeブックストアなどが採用する「EPUB」形式の新しいバージョンをベースとしている「KF-8(Kindle Format8)」をサポートした。米Amazon社は、「Kindle Touch 3G」の出荷を12年4月27日に世界175の国で開始すると発表した。日本からは米Amazonのウェブサイト(amazon.com)から予約注文できる。
一時は、12年4月に日本で発売するという噂もあったが、13日に朝日新聞の取材に応じた同社ジェフ・ベゾス最高経営責任者(CEO)によると、Kindle事業の日本国内での開始について「年内に発表する」とのことで、12年4月現在、Kindle Touchの発売時期など具体的なことは分かっていない。

(横田一輝  ICTディレクター / 2012年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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