ネットワークに接続して利用する外部記憶装置。Network Attached Storageの略。装置の本体はテラバイト級の大容量ハードディスクを内蔵し、LAN(ラン)回線によって複数のコンピュータなどの端末とネットワークを形成する機能を持つ。NASへのアクセス権限のある端末間では情報を共有でき、データの保存先をNASに設定しておけば、端末が故障してもデータ類が失われることはない。法人向けとして使われることが多いが、家庭用のNASも発売されており、デジタルカメラの画像やテレビ番組、音楽データなどの共有に使われる。家庭内の複数のコンピュータやタブレット型端末、ネットワークオーディオなどから利用可能で、情報を一括管理できるメリットがある。スマートフォンアプリに対応した機種では、外出先のスマートフォンから自宅のNASにアクセスして、必要なデータを閲覧したり録画番組を視聴したりすることもできる。同様な利用法は各種のクラウドサービスでも可能であるが、NASでは大容量が容易に確保でき利用料金も発生しない。反面、NASが置かれている場所が停電すると利用できなくなるほか(非常用の無停電装置(UPS)を利用している場合を除く)、内蔵するハードディスクが物理的に損傷するリスクもある。
[編集部]
(斎藤幾郎 ライター / 2007年)
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