Fiber-to-the-Home

ASCII.jpデジタル用語辞典 の解説

Fiber-to-the-Home

将来の高速な情報通信環境を整備するために、郵政省が提唱した構想FTTHと略される。このFTTHでは、高速・大容量の光ファイバを家庭まで敷設し、最終的には、家庭から数十Mbpsでの高速なデータ通信を可能にする。郵政省の調査研究会の1つ、電気通信局による「FTTHの実現に向けたネットワーク展望と課題」というドキュメントによれば、2000年には都道府県庁所在都市内の主要地域およびテレトピア指定都市の一部(人口カバー率20%)、2005年には人口10万人以上の都市内およびテレトピア指定都市の一部(人口カバー率60%)、そして2010年には全国整備を完了して、人口カバー率を100%にするという。しかし、これに対し自由民主党は1997年11月14日、景気対策として打ち出した緊急国民経済対策の第2弾において、この光ファイバの全国整備計画を5年前倒しにして、2005年に完成させる方針をまとめた。FTTHに向けた光ファイバ網は、NTTを始め、CATV業者など民間主導で競争的に整備される。ただし、当初は投資負担が大きいため、政府の特別融資制度や税制支援などが講じられる予定である。またこの民間競争がうまく働くように、道路河川など、公共収容空間の利用に関する規制が緩和される。さらに既存ビルに新たに光ファイバを敷く場合には、上下水道、ガス間などを利用した配線も検討されるという。こうした政府の支援策と同時に、先に述べたネットワークへの要求帯域に従って、途中までの経路を複数の加入者で共有しながら、段階的に最終的な大容量ネットワーク網に発展させるためのプランが練られている。このプランでは、ADS方式STM-PDS方式ATM-PDS方式、そして最終的なSS方式に順次移行する予定である。

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