現代外国人名録2016 「J.M.クッツェー」の解説
J.M. クッツェー
J.M. Coetzee
- 職業・肩書
- 作家,批評家
- 国籍
- オーストラリア
- 生年月日
- 1940年2月9日
- 出生地
- 南アフリカ・ケープタウン
- 本名
- クッツェー,ジョン・マクスウェル〈Coetzee,John Maxwell〉
- 学歴
- ケープタウン大学卒,テキサス大学(言語学)卒
- 学位
- Ph.D.(テキサス大学)〔1969年〕
- 受賞
- ノーベル文学賞〔2003年〕,CNA文学賞(南アフリカ)〔1977年・1980年・1983年〕「石の女」「夷狄を待ちながら」「マイケル・K」,南アフリカ文学大賞「その国の奥深く」,ブッカー賞〔1983年・1999年〕「マイケル・K」「恥辱」,フェミナ賞〔1985年〕「マイケル・K」,エルサレム賞〔1987年〕,サンデー・エクスプレス年間図書賞〔1990年〕「鉄の時代」
- 経歴
- 南アフリカ白人“アフリカーナ”出身の英語作家。ケープタウン大学で文学と数学を学び、1961年渡英。数学者としてケンブリッジ大学のコンピュータ研究所で働き、’65年渡米、テキサス大学で言語学を学ぶ。’68年ニューヨーク州立大学助教授(英語学)、’72年南アフリカに帰国しケープタウン大学講師、’81年准教授、’84年〜2001年文学教授。2002年からはオーストラリアを拠点に大学で文学を講じる。2001年よりシカゴ大学教授兼任。この間、1974年小説「Dusklands(ダスクランド)」で作家デビュー。以後「石の女」(’77年)、「夷狄を待ちながら」(’80年)、「マイケル・K」(’83年)、「ロビンソン・クルーソー」のパロディー「敵あるいはフォー」(’86年)、「鉄の時代」(’90年)、「ペテルブルグの文豪」(’94年)、「少年時代」(’97年)、「恥辱」(’99年)などを著わし、多くの賞を受賞、作家としての地位を不動のものとする。’83年「マイケル・K」で英国のブッカー賞を受賞し、’99年「恥辱」で史上初となる2度目のブッカー賞を受賞。2003年、巧みな構成力と成熟した会話、状況分析の明晰さに特徴づけられる作品で、西欧文明の残酷な合理主義と浅薄な倫理観を容赦なく批判したとして、ノーベル文学賞を受賞。他の作品に「エリザベス・コステロ」(2003年)、「遅い男」(2005年)、「サマータイム、青年時代、少年時代 辺境からの三つの〈自伝〉」(2009年)、「ヒア・アンド・ナウ 往復書簡2008-2011」(ポール・オースターと共著)などがある。2002年オーストラリアに移住し、アデレードに南ア女性の批評家と暮らす。
出典 日外アソシエーツ「現代外国人名録2016」現代外国人名録2016について 情報