知恵蔵 「OSXYosemite」の解説
OS X Yosemite
Yosemiteでは、現行のiPhoneやiPadの基本ソフト(OS)であるiOS7と同じ「フラットデザイン」が採用された。そのため、前バージョンのMavericksよりも、ボタンやアイコンなどがシンプルになっている。また、機能面でも、iOSと似たUI(ユーザーインターフェース)が採用されている。例えば「通知センター」では、iOSの通知センターと同じく、近日中に控えているイベント、リマインダー、誕生日などをすばやく一括でチェックできるほか、様々な情報を表示する「ウィジェット」の追加が可能になっている。また、ユーザーは、ホーム画面上からスワイプ1回の操作で通知センターへアクセスでき、カレンダー、天気、株価、世界時計、電卓などの利用も可能。
「Spotlight」と呼ばれる検索機能も進化した。新しい「Spotlight」は、画面前面の中央に表示され、Wikipedia、ニュース、マップ、映画など、ウェブ上の様々な情報が検索できる。検索結果も以前より詳細表示となり、検索結果をクリックして、電子メールの送信や電話ができるなど、よりインタラクティブになった。
また、デザインやUIだけでなく、iOSとの連携や親和性も強化されている。例えば、近くにユーザー所有のiPhoneがあれば、iPhoneにかってきた電話をMacで受けたり、Macから電話をかけたりすることができる。更に、同時期に発売予定となっているiOS8を搭載したiPhoneとの連携であれば、iPhone上に表示されるSMS(ショート・メッセージ・サービス)などのテキストメッセージを、Mac上にも表示できる。したがって、ユーザーは、iPhoneに届いたメッセージの返信をMacから送ることも可能。
「Handoff」も特筆すべき機能の一つ。Handoffでは、Macで行っている電子メールなどの文書入力作業の続きを、瞬時にiPhoneやiPadで再開できる。Handoffは、電子メールのほか、ブラウザーアプリの「Safari」、プレゼンテーションアプリの「Keynote」、マップ、カレンダー、連絡先などにも対応しており、サードパーティと呼ばれるアプリケーション開発業者がHandoff対応アプリを作ることもできる。
(横田一輝 ICTディレクター / 2014年)
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報