知恵蔵 「TFT活動」の解説
TFT活動
TFTは「テーブル・フォー・ツー」の頭文字で、「2人の食卓」を意味する。この活動に参加する企業などは、ガイドラインに従ってカロリーを控えた栄養バランスの良いTFTメニューを社員食堂などで提供し、その1食の食事代のうち20円を寄付する。また、小売店や飲食店で趣旨に沿った弁当や飲料、食事など販売することで参加する企業もあり、販売代金の一部が寄付される。これらの寄付金は、途上国の学校給食支援に充てられ、子どもたちの栄養状態の改善や就学支援に役立っているという。寄付金の20円はアフリカの給食1食分に当たるといい、TFTの1食の購入が途上国の1食分を支える計算だ。
自分の健康のための食事がアフリカの子どもたちを支えるという活動の魅力からか、TFT商品の売れ行きは好調といい、参加する団体も増えている。これまでに企業の他、官公庁や大学、病院、レストラン、コンビニエンスストアなどが参加。10年9月末時点で、参加団体は国内の約330団体に加え、米国、インド、スイス、台湾の4カ国の計12団体に拡大。給食の支援先はウガンダ、ルワンダ、マラウィ、エチオピアの4カ国に増え、南アフリカでは学校菜園を支援している。アフリカの子どもたちに届けた給食は約512万食分になるといい、活動の輪が広がっている。
(原田英美 ライター / 2010年)
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報