ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ジロー」の意味・わかりやすい解説
ジロー
Giraud, Yvette
[没]2014.8.3. ストラスブール
フランスのシャンソン歌手。タイピストとしてレコード会社に勤務していたが,1944年からモンパルナスのキャバレーでうたい始める。1945年歌手デビューを果たし,翌 1946年『あじさい娘』がヒット。1952年『詩人の魂』で ACCディスク大賞を受賞,ピアニストのマルク・エランと結婚。1955年に日本を訪れて以来,日本が気に入り,1990年代まで毎年のように訪日した。日本語でうたった初の外国人歌手で,日本語を交えた低音の歌声でイブ・モンタンと人気を二分する歌手となり,シャンソンブームを引き起こした。日本の全国各地でコンサートを開き,老人ホームの慰問などを続けた。『バラはあこがれ』『街角』などのヒット曲で知られ,晩年は『サヨナラ アデュー・ジャポン』を好んでうたった。1994年に勲四等宝冠章を受章。
ジロー
Giraud, Henri (-Honoré)
[没]1949.3.11. ディジョン
フランスの陸軍軍人,大将。 1900年サンシール士官学校卒業。モロッコで軍務につき,第1次世界大戦では捕虜となった。 22年アフリカに帰り,モロッコ北部で再び軍務についた。 36年第6管区司令官,39年第7軍司令官。 40年ドイツ軍のベルギー侵入の際,第9軍司令官となったが,捕虜となり,42年脱走。同年連合軍のアフリカ上陸作戦の直前北アフリカに送られ,フランス軍司令官としてドイツ,イタリア軍と戦った。 43年6~10月ドゴールとともにフランス解放委員会議長。 44年ドゴールと意見が合わず引退した。第2次世界大戦後,制憲議会議員に選ばれ,48年まで軍事参議会副議長。
ジロー
Gillot, Claude
[没]1722.5.4. パリ
フランスの画家,装飾美術家。初め父アンドレ・ジャックに絵を学び,のちコルネイユに師事。装飾美術家として世に出て,30歳でパリのオペラ座の装飾を担当。 1715年アカデミー会員となる。イタリア喜劇,フランス喜劇に題材をとった作品を多く描き,弟子の A.ワトーや N.ランクレに影響を与えた。代表作『二輪車』 (1707,ルーブル美術館) ,『パン神の祭り』。
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