スピン共鳴(読み)スピンキョウメイ

化学辞典 第2版 「スピン共鳴」の解説

スピン共鳴
スピンキョウメイ
spin resonance

一定の静磁場中におかれたスピン系のエネルギー準位が,ゼーマン効果によって分裂しているとき,スピン系は分裂したエネルギー差に相当する周波数電磁波共鳴して,電磁波のエネルギーを吸収する.104 G 程度の磁場のもとでは,電子スピンによる電子スピン共鳴マイクロ波領域で起こり,核スピンによる核磁気共鳴は,数十 MHz 程度の短波領域で起こる.相互作用する2種類のスピン系が共存する場合に起こる二重共鳴現象もある.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「スピン共鳴」の意味・わかりやすい解説

スピン共鳴
スピンきょうめい
spin resonance

磁場中でゼーマン効果によって分離した電子スピンまたは核スピンのエネルギー準位の間の磁気共鳴をさす。共鳴吸収される電磁波の周波数は,ラーモア周波数である。強磁性体フェリ磁性体では,内部磁場による場合は赤外線になり,外部磁場が重要な場合,電子スピンでは共鳴はマイクロ波領域で起り,常磁性共鳴,強磁性共鳴,反強磁性共鳴などに分けられる。核スピンではラジオ波で観測され,核磁気共鳴と呼ばれる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

ローマ法王ともいう。ラテン語 Papaの称号はカトリック教会首長としてのローマ司教 (教皇) 以外の司教らにも適用されていたが,1073年以後教皇専用となった。使徒ペテロの後継者としてキリスト自身の定...

教皇の用語解説を読む