東海地震モデル(読み)とうかいじしんモデル

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「東海地震モデル」の意味・わかりやすい解説

東海地震モデル
とうかいじしんモデル

駿河湾一帯(東海地方)を震源とする巨大地震の発生モデル。駿河湾の海底には駿河トラフ南海トラフがあり,伊豆半島を載せたフィリピン海プレート(海洋プレート)が日本列島を載せたユーラシアプレート大陸プレート)の下へ沈み込む。そのため,西南日本の太平洋岸では,100~200年に 1回の割合で巨大地震が繰り返し発生している。海洋プレートが大陸プレートの先端部を引きずり込みながら沈むため,大陸プレート内部にひずみが蓄積される。それが限界に達したとき,大陸プレートが跳ね上がり,プレートの境界に沿って巨大な断層が形成される。このプレート境界地震を「東海地震」といい,規模はマグニチュードM)8前後とみられ,甚大な被害が予想されるため,さまざまな対策がとられている。1978年,大規模地震対策特別措置法施行。2001年,中央防災会議で蓄積した観測データをもとに想定震源域が見直され,従来の範囲より西側(静岡県西部)へ延びるナス型の領域が震源域とされた。あわせて地震防災対策強化地域も修正された。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android