秘密教(読み)ヒミツキョウ

デジタル大辞泉 「秘密教」の意味・読み・例文・類語

ひみつ‐きょう〔‐ケウ〕【秘密教】

真言秘密の教え。密教
天台宗で説く化儀けぎ四教の一。同じ説法の座にいながら、自分一人だけが聞いていると思わせて説く、仏の教え。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「秘密教」の意味・読み・例文・類語

ひみつ‐きょう‥ケウ【秘密教】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 真言密教のこと。密教。
    1. [初出の実例]「南天竺の鉄塔を、一扉を開きて秘密教(ヒミツケウ)を、金剛薩埵に受けたまふ」(出典梁塵秘抄(1179頃)二)
  3. 天台宗で説く八教うち化儀四教の一つで、仏が聴衆能力の違いを考え、聴衆には同じ会座にあって法を聞きながら、互いに他の人のいることも、受けとった内容もわからないようにして説く教え。
    1. [初出の実例]「八教とは化儀の頓教、漸教、不定教、秘密教(ヒミツケウ)の四けうと〈略〉四教とあはせて八教なり」(出典:仮名草子・あだ物語(1640)下)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

ワーキングホリデー

協定締結国の国民に対し,休暇の機会と,その間の滞在費用を補う程度の就労を認める査証(ビザ)を発給する制度。二国間の協定に基づき,国際的視野をもった青少年を育成し,両国間の相互理解と友好関係を促進するこ...

ワーキングホリデーの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android