語り手(読み)カタリテ

百科事典マイペディア 「語り手」の意味・わかりやすい解説

語り手【かたりて】

主に小説の技法的な側面を論じる際に用いられる批評概念。英語ではnarrator。一連出来事を物語る行為を引き受ける人,あるいはテキストの機能。語り手と物語世界の距離の問題,作者視点の問題,語り手と作者の関係,語り手と読者の関係,語りの構成など,多様な角度からの研究がある。近代小説の発生以来,実作においては様々な語りの実験がなされてきたが,批評家による研究・分析が進んだのは,W.ブース《フィクション修辞学》(1961年),G.ジュネットの物語論(1972年)以降。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

貨幣 (名目) 賃金額を消費者物価指数でデフレートしたもので,基準時に比較した賃金の購買力を計測するために用いられる。こうしたとらえ方は,名目賃金の上昇が物価の上昇によって実質的には減価させられている...

実質賃金の用語解説を読む