語り手(読み)カタリテ

デジタル大辞泉 「語り手」の意味・読み・例文・類語

かたり‐て【語り手】

語る人。話し手
映画演劇放送などで、筋の運びや場面の説明などを話す人。ナレーター
浄瑠璃浪曲などの、語り物を語る人。
[類語]話者話し手語部ナレータースピーカー

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「語り手」の意味・わかりやすい解説

語り手【かたりて】

主に小説の技法的な側面を論じる際に用いられる批評概念。英語ではnarrator。一連出来事を物語る行為を引き受ける人,あるいはテキストの機能。語り手と物語世界の距離の問題,作者視点の問題,語り手と作者の関係,語り手と読者の関係,語りの構成など,多様な角度からの研究がある。近代小説の発生以来,実作においては様々な語りの実験がなされてきたが,批評家による研究・分析が進んだのは,W.ブース《フィクション修辞学》(1961年),G.ジュネットの物語論(1972年)以降。

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