コートジボワール内戦(読み)こーとじぼわーるないせん

知恵蔵 「コートジボワール内戦」の解説

コートジボワール内戦

1960年の独立以来初めて起こった内戦。2002年9月19日、退役予定の兵士たちが突如、南部のアビジャン、中部のブアケ、北部のコロゴで同時に武装決起し、政府要人邸や軍事基地、警察署を襲い、多くの死傷者を出した。戦闘は、北部・中部全体に拡大。同年10月、西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)が調停に入り、反乱軍のコートジボワール愛国運動(MPCI)との間に休戦協定が成立した。しかし、大統領辞任、憲法改正、大統領の再選挙を掲げるMPCIと政府との交渉は難航し、03年1月、パリ近郊で全主要政党とMPCIとの会議が開かれ、5月、バグボ現大統領の留任領土の一体制、外国軍監視下での反乱軍の武装解除、反乱軍側に閣僚ポストを与える挙国一致内閣樹立、で合意した。その後も北西部は反政府勢力が支配し、対立は続いた。同年4月と7月、南アフリカの仲介によりバグボ大統領と反政府組織のギョーム・ソロの和平会談が行われたが、反乱軍の武装解除は進まず、05年10月に予定された大統領、議会選挙は延期された。

(林晃史 敬愛大学教授 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android