スロースリップ(読み)すろーすりっぷ(英語表記)Slow Slip

デジタル大辞泉 「スロースリップ」の意味・読み・例文・類語

スロー‐スリップ(slow slip)

地球表面を構成するプレート境界面において、プレートがゆっくりと滑って移動する現象スロー地震一種。ごく小規模な地震が数日間続く短期的スロースリップと、1年から数年程度続く長期的スロースリップに分類される。この移動が一気に起きるとプレート境界地震になる。プレートどうしが強く固着した、アスペリティーと呼ばれる領域以外で生じていると考えられている。ゆっくり滑り。スロースリップイベント

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知恵蔵mini 「スロースリップ」の解説

スロースリップ

陸側と海側のプレートの境界面がゆっくりと滑って移動する現象。「ゆっくりすべり」「スローイベント」「スロー地震」「ゆっくり地震」などとも呼ばれる。日本周辺では関東から西に位置するフィリピン海プレートの境界と、北海道から関東にかけての太平洋プレートの境界で周期的に同現象が観測されている。プレートの移動する周期や、移動に伴う揺れの大きさは地域によって異なるが、2011年3月の東日本大震災の前にも発生していたことが判明しており、大地震に先行する予兆のひとつと考えられている。

(2018-6-19)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「スロースリップ」の意味・わかりやすい解説

スロースリップ
すろーすりっぷ

ゆっくり地震

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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