ナスカの地上絵(読み)ナスカノチジョウエ

デジタル大辞泉 「ナスカの地上絵」の意味・読み・例文・類語

ナスカ‐の‐ちじょうえ〔‐チジヤウヱ〕【ナスカの地上絵】

地上絵

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知恵蔵mini 「ナスカの地上絵」の解説

ナスカの地上絵

南米ペルー南部のナスカ川とインヘニヨ川に囲まれた、高原の砂漠地帯(ナスカ平原)の地表面に描かれた模様や絵のこと。紀元前2世紀~8世紀頃に栄えたナスカ文化の人々が描いたと考えられている。地上絵の線は、暗赤褐色の表面の土を深さ20~30センチメートル、幅1~2メートルにわたり取り除き、その下の明るい色を出すことで描かれており、風雨が極端に少ない気象条件により現代に残っている。人間・ハチドリ・猿・クモ・魚などを表した長さ20~300メートルの様々な絵や数キロメートルにも及ぶ巨大な直線幾何学的な模様が合わせて700ほど描かれているが、上空からでないと何が描いてあるかはわからない。1939年の発見以来、研究が続けられているが、なぜ描かれたのかについて定説はない。94年には世界文化遺産に登録された。2014年5月8日、山形大学人文学部付属ナスカ研究所が、新たに家畜リャマをかたどった複数の地上絵を発見したと発表した。

(2014-5-12)

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世界の観光地名がわかる事典 「ナスカの地上絵」の解説

ナスカのちじょうえ【ナスカの地上絵】

ペルーの首都リマの南に位置する都市イカにある、謎の地上絵。同国南部の乾燥地帯に果てしなく続く描かれた地上絵で、紀元後約800年にわたって栄えたナスカ文化時代に描かれている。1993年、アメリカ人のコソック博士が飛行中に発見したこれらの絵は、直線や幾何学(きかがく)図形動物、魚、虫、植物などさまざまである。巨大な絵を残した理由は、いまだ解明されていない。ナスカ文化はこの地上絵に見られるように、高度な技術と豊かな絵心を持った人たちが数多く存在したと推測できる。

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世界遺産情報 「ナスカの地上絵」の解説

ナスカの地上絵

ペルーのナスカ川とインヘニヨ川に囲まれた、乾燥した高原の地表面に描かれた地上絵。紀元前2世紀から6世紀の間にナスカ文化の人々が描いたと考えられています。小さいものは20mから、大きいものは300mもあり、人間・ハチドリ・猿・蜘蛛など大小様々な絵や、数キロにも及ぶ巨大な直線や幾何学的な模様も描かれています。絵が描かれた目的は、「天文観測のカレンダー説」や「宇宙人の落書き説」などがあげられていますが、今でも謎に包まれています。1994年、世界文化遺産に登録されました。

出典 KNT近畿日本ツーリスト(株)世界遺産情報について 情報