ポンペイ最後の日(読み)ポンペイさいごのひ(英語表記)The Last Days of Pompeii

精選版 日本国語大辞典 「ポンペイ最後の日」の意味・読み・例文・類語

ポンペイさいごのひ【ポンペイ最後の日】

(原題The Last Days of Pompeii) 長編歴史小説リットン作。一八三四年刊。ベスビオ(ベスビアス火山の大噴火舞台に当時の建築様式・風俗・宗教人間の愛情・葛藤を描く。

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デジタル大辞泉 「ポンペイ最後の日」の意味・読み・例文・類語

ポンペイさいごのひ【ポンペイ最後の日】

《原題The Last Days of Pompeiiリットンによる歴史小説。古代都市ポンペイを舞台に、恋や権謀などさまざなな人間模様を描く。1834年刊。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ポンペイ最後の日」の意味・わかりやすい解説

ポンペイ最後の日
ぽんぺいさいごのひ
The Last Days of Pompeii

イギリスの作家リットン卿(きょう)の歴史小説。1834年刊。紀元79年のベスビオ火山の噴火によるポンペイの壊滅を背景に、当時のローマ文化と風俗、キリスト教と旧宗教の角逐を描く。アテネ人富豪のグローカスはギリシア人の美女アイオーニと相愛の仲にあるが、権謀術数に長(た)けたアイシスの司祭、エジプト人アーバシズは邪恋を抱き、キリスト教に改宗しようとするアイオーニの兄を刺殺し、罪をグローカスに着せる。闘技場でライオン餌食(えじき)に供せられようとするとき、グローカスは盲目の花売娘ニディアの働きと、おりからの大噴火で救われる。この小説は、イタリア映画を世界的にした史劇の題材として1908年のサイレント時代からたびたび取り上げられ、よく知られるに至った。

[佐野 晃]

『堀田正亮訳『ポンペイ最後の日』(1953・三笠書房)』

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ポンペイ最後の日」の意味・わかりやすい解説

ポンペイ最後の日
ポンペイさいごのひ
The Last Days of Pompeii

イギリスの小説家リットン (男)の歴史小説。 1834年刊。 79年ベズビオ火山の噴火直前のポンペイの町を舞台にした2人の若いギリシア人,グローカスとアイオニーの恋物語。正確な時代考証によるローマ人の生活の精細な描写は,この小説の大きな魅力である。

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