壊滅(読み)カイメツ(その他表記)Razgrom

デジタル大辞泉 「壊滅」の意味・読み・例文・類語

かい‐めつ〔クワイ‐〕【壊滅/潰滅】

[名](スル)すっかりだめになってしまうこと。組織などが総崩れになること。「大地震で街が―した」
[類語]全滅絶滅撲滅殲滅根絶根絶やし破壊全壊破砕砕破破損損壊毀損滅びる滅亡衰亡破滅自滅衰滅死滅滅ぶ墓穴を掘る

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精選版 日本国語大辞典 「壊滅」の意味・読み・例文・類語

かい‐めつクヮイ‥【壊滅・潰滅】

  1. 〘 名詞 〙 物の形や物事の組織などが、ひどくこわれてだめになること。また、打ちこわしてだめにすること。
    1. [初出の実例]「我聞一掬之施・一葉之供、終不壊滅、則於加土木於伽藍之大廈乎」(出典:和泉久米田寺文書‐弘安三年(1280)四月・和泉隆池院修復勧進牒)
    2. 「こんなに弾圧が強く、全部の組織が壊滅してしまったとき」(出典:母たち(1931)〈小林多喜二〉)
    3. [その他の文献]〔王昌齢‐諸官遊招隠寺詩〕

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「壊滅」の意味・わかりやすい解説

壊滅
かいめつ
Razgrom

ソ連作家 A.ファジェーエフ長編小説。 1927年発表。革命に続く国内戦の時代,極東地区で,コサックの白軍や日本の干渉軍との至難な戦いなかで,ついに全軍壊滅の運命をたどる一パルチザン部隊の悲劇。隊員たちのさまざまな性格,運命を,トルストイ的手法ともいうべき心理主義リアリズムにより多彩に書き分け,初期ソ連文学の古典的名作の一つとみなされる作品。

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普及版 字通 「壊滅」の読み・字形・画数・意味

【壊滅】かい(くわい)めつ

こわれる。唐・王昌齢諸官、招隠寺に遊ぶ〕詩 金色、身壞滅し 眞如、性無し

字通「壊」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の壊滅の言及

【ファジェーエフ】より

…職業的革命家の家に生まれ,ウラジオストク商業学校のころから革命運動に参加,その経験を描いた短編《流れに抗して》(1923),中編《氾濫(はんらん)》(1924)でデビュー。長編《壊滅》(1927)で文名を確立し,プロレタリア作家の中心的存在となった。白衛軍と日本軍に包囲されたパルチザンの悲劇を扱い,さまざまな隊員たちの性格や内面世界をトルストイ的な心理主義的リアリズムで描きわけたこの作品は,初期ソ連文学の傑作の一つとされている。…

※「壊滅」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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