後宮十二司(読み)コウキュウジュウニシ

デジタル大辞泉 「後宮十二司」の意味・読み・例文・類語

こうきゅう‐じゅうにし〔‐ジフニシ〕【後宮十二司】

律令制で、後宮に関する事務を執った12の役所内侍司ないしのつかさ蔵司くらのつかさ書司ふみのつかさ兵司つわもののつかさ闈司みかどのつかさ薬司くすりのつかさ殿司とのもりつかさ掃司かもりづかさ膳司かしわでのつかさ水司もいとりのつかさ酒司さけのつかさ縫司ぬいのつかさ

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精選版 日本国語大辞典 「後宮十二司」の意味・読み・例文・類語

こうきゅう‐じゅうにし ‥ジフニシ【後宮十二司】

〘名〙 令制規定された後宮関係の一二の司。内侍司(ないしのつかさ)蔵司(くらのつかさ)・書司(ふみのつかさ)兵司(つわもののつかさ)闈司(みかどのつかさ)薬司(くすりのつかさ)殿司(とのもりつかさ)・掃司(かもりづかさ)膳司(かしわでのつかさ)水司(もいとりつかさ)・酒司(みきのつかさ)・縫司(ぬいつかさ)総称。後宮職員令に規定がある。

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世界大百科事典(旧版)内の後宮十二司の言及

【縫殿寮】より

…女王および内外命婦(ないげのみようぶ)(内命婦とは五位以上の女官,外命婦とは五位以上の官人の妻)・宮人の名帳や考課,天皇の御服や賞賜用衣服の裁縫,纂組(さんそ)(くみひも,綬の類)の事をつかさどる。本寮は後宮十二司すなわち内侍司,蔵司,書司,薬司,兵司,闈司,殿司,掃司,水司,膳司,酒司,縫司に属する女官につき,それぞれの本司が上日行事(出勤日数,勤務内容)を記録したものの送付を受けて,女官の考課すなわち勤務評定をし,これを中務省に申告することを最も重要な職務とする。そのためか799年(延暦18)には允1員を加えて大寮に昇格,808年(大同3)には大蔵省の縫部司,宮内省の采女司(うねめのつかさ)をも併合したが,812年(弘仁3)采女司は復旧した。…

※「後宮十二司」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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