くすり(読み)クスリ

デジタル大辞泉 「くすり」の意味・読み・例文・類語

くすり

[副]小さな声で、こっそりと笑うさま。ほんの少し笑うさま。「くすりと笑う」「くすりとさせられる小話
[類語]くすくすくつくつにこにこにっこりにこりにこやかにたにたにたりにやにやにやりにんまり莞爾かんじほくそ笑むくっくっとうふふえへらえへらえへへいひひあははにかっとからから薄笑い忍び笑い盗み笑い嘲笑ちょうしょう冷笑嗤笑ししょうあざ笑う薄笑うせせら笑う鼻で笑う

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精選版 日本国語大辞典 「くすり」の意味・読み・例文・類語

くすり

  1. 〘 副詞 〙 ( 多く「と」を伴って用いる ) こっそりと、ほんのちょっと声を出して笑うさま、また、その声を表わす語。
    1. [初出の実例]「此時クスリと一声、笑を圧殺すやうな気勢(けはひ)がしたが、主人は其には気が付かない」(出典郊外(1900)〈国木田独歩〉三)

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日本歴史地名大系 「くすり」の解説

クスリ
くすり

漢字表記地名「釧路」のもとになったアイヌ語に由来する地名。コタン名・場所名のほか河川・山岳・湖・湊などの名称としても記録されている。元禄郷帳に「くすり」、天保郷帳には「クスリ持場」のうち「クスリ」とみえ、当地一帯は近代に入り釧路村に包含された。仮名表記は古くは平仮名で「くすり」(「津軽一統志」「蝦夷蜂起」「狄蜂起集書」・享保十二年所附・「蝦夷談筆記」「寛政蝦夷乱取調日記」)と書かれていたが、のち片仮名の「クスリ」が多くなる。ただし「クシリ」と記すものもある(玉虫「入北記」)。漢字表記は「久須利」(谷「蝦夷紀行」)、「久寿里」(東蝦夷地場所大概書)、「楠量」(児山「蝦夷日記」)、「薬」(島「入北記」)、「久摺」(板本「東蝦夷日誌」)がみられる。語義について谷「蝦夷紀行」は「久須利といふはクスルなるよし。クスは直き事なり、ルは道の事也。ビロウより海上にて直路といふ事なるよし」(寛政一一年六月二四日条)と述べ、「東行漫筆」には「クスリ 越る事をクシュ、ルウーとは道の事、川をベツ。こゆる道の川と云事也」(文化六年四月二九日条)とみえる。秦「地名考」は「クスリ クスは越なり。リは高也。会所のうしろ山を越て浜に至る道あり。故に此名を発するか。一にクウシルーと云。クは自、ウシは生、ルは路也。自造路と訳す。又、クシュリとも訛語す」、「地名考并里程記」は「クスリ 夷語クシユルなり。クシルーの略語にて、越る道と訳す。扨、クシとは越へ、ルーとは道と申事にて、此所より奥地ニシベツ川并シベツ海岸、猶又西地シヤリ等へ踰越する故、地名になすといふ」とする。このほか「蝦夷日誌」(一編)には「原名はクシル。クシは越る、ルは路なり。当所より諸方へ路ありと云儀哉」、「戊午日誌」(久須利誌)には「本名はクシルなるよし。クシは有ると云儀、ルは道と云儀。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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