心術（読み）シンジュツ

デジタル大辞泉

しん‐じゅつ【心術】

１ 心の持ち方。心ばえ。
「―品行の上から視れば随分議すべき所も沢山あるが」〈鉄腸・雪中梅〉
２ 倫理学で、行為が発したり動機が生じたりするもととなる意志の持続的な性向。

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

しん‐じゅつ【心術】

〘名〙

① 心の持ち方。こころね。こころだて。

※正法眼蔵（1231‐53）渓声山色「学道のとき、見聞することかたきは、正法の心術なり」

※集義和書（1676頃）一三「文学、楽道かね用ひても、心術をしらざれば、これを心に得て楽むことあたはず」 〔荀子‐非相〕

② (Gesinnung の訳語) カント哲学で、しっかりと形成された持続的な意志習慣、または思考のしかた。行為の善悪は、結果にはなく、心術（心情）にあるとされる。

出典　精選版 日本国語大辞典

普及版 字通

【心術】しんじゆつ

心だて。〔鶴林玉露、甲二、二〕（朱）（熹）(つね)に其の徒と言ふ、氏（軾、轍）の學、人の心を壞(やぶ)る。學尤も宜しく禁すべしと。楚辭後語をし、坡の詩賦は皆取らず。

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出典　平凡社「普及版 字通」