所職(読み)ショショク

デジタル大辞泉 「所職」の意味・読み・例文・類語

しょ‐しょく【所職】

しょしき(所職)」に同じ。

しょ‐しき【所職】

中世荘園の本所職・名主職寺社の別当職、鋳物師職などの職務。のち、物権化し、相続質入れ売買などの対象となった。

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精選版 日本国語大辞典 「所職」の意味・読み・例文・類語

しょ‐しょく【所職】

〘名〙
官庁・大寺院などの職制において特定の職務を分担していること。また、その職。しょしき。
続日本紀‐和銅元年(708)七月乙巳「各守所職、勿怠緩
※金刀比羅本保元(1220頃か)中「左府同意の悪僧等数十人、所職(ショショク)没収(もっしゅ)せられけり」
※高野本平家(13C前)三「すべて世に人とかぞへられ、官加階に望みをかけ、所帯・所職(ショショク)を帯(たい)する程の人の、一人も洩るるは無かりけり」

しょ‐しき【所職】

〘名〙
① 中世、本家職領家職・預所職・地頭職などの地位、およびそれに随伴する職務や得分権。しょしょく。
新編追加‐寛元二年(1244)一〇月一二日「一博奕事〈略〉於違犯之輩者、任法有其沙汰、可所職所帯

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世界大百科事典(旧版)内の所職の言及

【所帯】より

…(1)中世,所領や所職((しき))を含めた広い意味での財産をいう。〈所領,所帯〉とあるときは所職のほうに意味がかかり,〈所帯,所職〉とあるときは所領のほうに意味がかかる。…

※「所職」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」