振替(読み)フリカエ

デジタル大辞泉 「振替」の意味・読み・例文・類語

ふり‐かえ〔‐かへ〕【振(り)替(え)】

一時的に他のものと代用すること。流用すること。「振り替えがきく」
簿記で、ある勘定金額を他の勘定に移すこと。
郵便振替」の略。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「振替」の意味・読み・例文・類語

ふり‐かえ ‥かへ【振替】

〘名〙
① 一時、ある物を他の物と取り替えること。流用すること。ふりかえること。
※倭語類解(17C後‐18C初)買売「推移 フリカエ」
福翁自伝(1899)〈福沢諭吉〉一身一家経済の由来「斯う斯う云ふ訳ですから暫時百五十両丈けの御振替(フリカエ)を願ひます」
② 簿記で、現金収入を伴わない取引の仕訳。ある勘定科目と他の勘定科目とを移し替えること。〔英和商業新辞彙(1904)〕

ふり‐か・える ‥かへる【振替】

〘他ア下一(ハ下一)〙 ふりか・ふ 〘他ハ下二〙 (室町時代ごろからヤ行にも活用した)
臨時に、他の物を用いる。一時的に他のものを代用する。入れかえる。
御伽草子・ささやき竹(室町末)「はじめのけしきをふりかへて、すがた、こと葉にはぢ、姫君をきたのかたとぞあがめける」
新聞雑誌‐五四号・明治五年(1872)七月「果して実の草刈場なれば他の山野にふりかゆべし」
② 簿記で、振替②をする。

ふり‐かわり ‥かはり【振替】

〘名〙 囲碁で、一つ箇所犠牲にして他の箇所で代償を得ること。劫(こう)の場合によく起こる。

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