春風亭柳橋(読み)シュンプウテイリュウキョウ

デジタル大辞泉 「春風亭柳橋」の意味・読み・例文・類語

しゅんぷうてい‐りゅうきょう〔‐リウケウ〕【春風亭柳橋】

[1899~1979]落語家初世東京の生まれ。本名、渡辺金太郎。昭和5年(1930)柳家金語楼らと日本芸術協会設立古典落語ラジオで紹介した。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「春風亭柳橋」の意味・わかりやすい解説

春風亭柳橋
しゅんぷうていりゅうきょう

落語家。5代までは麗々亭(れいれいてい)と称した。

麗々亭初代

(?―1840)初代船遊亭扇橋門下。人情噺(ばなし)の祖と称した。柳派の開祖

[関山和夫]

麗々亭2代

生没年不詳。初代門人。柳舎、柳女、昔々亭桃流(せきせきていとうりゅう)を経て柳橋

[関山和夫]

麗々亭3代

(1827―94)本名斎藤文吉。滝川鯉(たきかわり)かん門下で鯉の助(こいのすけ)。2代柳橋に従い昔々亭桃流から3代襲名。のち春錦亭柳桜(しゅんきんていりゅうおう)と改名。人情噺の名人で、『髪結新三(かみゆいしんざ)』(白子屋政談)はとくに有名。

[関山和夫]

麗々亭4代

(1860―1900)本名斎藤亀吉。3代の長男。道具入り人情噺を得意とした。

[関山和夫]

麗々亭5代

(1873―1923)本名斎藤久吉。4代の実弟。座り踊りが好評。関東大震災で死亡。

[関山和夫]

初代

(1899―1979)本名渡辺金太郎。4代春風亭柳枝門下で、柳童、枝雀(しじゃく)、柏枝(はくし)、小柳枝を経て、1927年(昭和2)柳橋を襲名、5代までの麗々亭を春風亭と改めた。30年日本芸術協会を創立し、『時そば』などで人気を集め、NHKの「とんち教室」をはじめマスコミでも活躍した。2代(1935―2004)は本名駒木根正男。3代桂三木助(かつらみきすけ)門から初代門下となり、愛橋、柏枝を経て82年(昭和57)2代目を襲名。

[関山和夫]

『渡辺金太郎著『高座五十年――伝記・春風亭柳橋』(1998・大空社)』

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