杓文字(読み)シャモジ

デジタル大辞泉 「杓文字」の意味・読み・例文・類語

しゃ‐もじ【×杓文字】

《「しゃくし(杓子)」の後半を略して「文字」を付けた女性語》汁や飯などをすくうのに用いる木製などの道具。めしじゃくし。
[類語]杓子柄杓茶杓お玉杓子

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精選版 日本国語大辞典 「杓文字」の意味・読み・例文・類語

しゃ‐もじ【杓文字】

〘名〙
① (「しゃくし(杓子)」の後半を略し「文字」を添えた女房詞が一般化したもの) 汁や飯などをすくう道具。めしじゃくし。いいがい。〔婦人養草(1689)〕
※雑俳・軽口頓作(1709)「むつかしい・しゃもじなんどと御所の内」
演劇でいう語。
(イ) 舞台の大道具の一つ。観世音菩薩亡霊鷺娘など、非人間的な役が現われるときに用いる、①の形をした台。先のまるく広い部分に俳優をのせて押し出すもの。
(ロ) 小道具の一つ。
(イ) の小型のもので、こしらえ物の猫や狆(ちん)などを舞台に出すときに用いるもの。

さ‐もじ【杓文字】

〘名〙 飯や汁などをすくう道具。しゃもじ。〔和英語林集成再版)(1872)〕

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食器・調理器具がわかる辞典 「杓文字」の解説

しゃもじ【杓文字】

飯を盛ったり、汁をすくったりするのに用いる道具。特に、飯を盛りつける、先が丸く平らなへら状のもの。◇「杓子(しゃくし)」の女房ことば。古くは汁用、飯用とも「しゃくし」「しゃもじ」といったが、こんにちでは普通、飯用を「しゃもじ」という。飯用は「めしじゃくし」「宮島」ともいう。

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改訂新版 世界大百科事典 「杓文字」の意味・わかりやすい解説

杓文字 (しゃもじ)

杓子(しゃくし)

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世界大百科事典(旧版)内の杓文字の言及

【鍵】より

…戸,引出し,箱などに取りつけ,差しかためて,しまりとする器具を錠あるいは錠前lockといい,これを開閉する具を鍵という。一対で用いられ,一般に〈鍵をかける〉などというように両者は混同されることが多い。錠の起源は古く,現存するもののうち最古のものはニネベの宮殿址から発見された木製の錠である。今日でも雨戸などに使われている〈さる〉や閂(かんぬき)などの木製の差込み棒も,単純な形式の錠であり,この原理は西洋も東洋もかわらない。…

【しゃくし(杓子)】より

…汁,飯などをすくい,移すための具。女房詞(にようぼうことば)で〈しゃもじ(杓文字)〉という。〈しゃくし〉〈しゃもじ〉の語は汁を盛る汁しゃくしと,飯を盛る飯しゃくしの両方に用いられているが,両者は用途がちがうので形態も異なっている。…

※「杓文字」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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