デジタル大辞泉
「御玉杓子」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
おたま‐じゃくし【御玉杓子】
〘名〙
① 柄のついたまるい汁杓子。おたがじゃくし。
※洒落本・一騎夜行(1780)一「
襦袢の干したが
幽霊に見へ、を玉杓子
(ヲタマシャクシ)が
見越入道に成る」
② 蛙の幼生。卵から
孵化して間もなく、黒灰色で、まだ四肢がなく、鰓
(えら)で水呼吸し、長い尾を振って泳ぎまわる時期のものをいう。おたがじゃくし。蛙子
(かえるこ)。《季・春》 〔俳諧・俳諧歳時記(1803)〕
③ (形が②に似ていることから) 楽譜の音符の俗称。また、音楽一般のことを俗にいう。
※蛙(1938)〈草野心平〉さようなら一万年「楽符の
おたまじゃくしの群が一列」
※春迺屋漫筆(1891)〈
坪内逍遙〉をかし「!
(オタマジャクシ)を用ひて文章を泥川の波だてる如くにしたりき」
[語誌](1)②の意は、江戸時代に江戸を中心に生じたもの。古くは「かへるこ(蛙子)」。①の調理道具との形態上の類似による
連想によって命名されたと考
えられ、その
分布は、北海道、関東、中国、四国に集中し、東北、九州ではまばらである。
(2)「おたがじゃくし」の転ともいわれるが、『日本言語地図』によれば、オタガジャクシという
地点は
和歌山と
滋賀県の各一地点のみである。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
おたまじゃくし【御玉杓子】
汁物や汁気の多い料理をすくうときに用いる、半球形で、長い柄がついたしゃくし。アルミニウム製、ステンレス製、ナイロン製などがある。◇「おたま」と略す。
出典 講談社食器・調理器具がわかる辞典について 情報
出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報