浜降祭(読み)はまおりさい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「浜降祭」の意味・わかりやすい解説

浜降祭
はまおりさい

毎年 7月第3月曜日の海の日に行なわれる神奈川県寒川町寒川神社の祭り。「みそぎ神事」とも呼ばれ,寒川神社を始めとする近隣の神社 33社の神輿 38基が一斉に,茅ヶ崎市南湖の浜まで渡御して海水で清められる(→)。かつては 7月15日に行なわれていたが,2004年以降今日の祭日となった。天保年間(1830~44)に国府祭に参加した寒川神社の神輿が,帰途に発生したけんかが原因で相模川に落ち行方不明になった際,南湖の浜の漁師が御神体を発見して神社に届け,その礼として始まったと伝わる。また,祭りに参加する茅ヶ崎市浜之郷の鶴嶺八幡宮が,寒川神社よりも古くから禊の祭りを行なっていたともいわれる。鶴嶺八幡宮では,もともと旧暦 6月29日に近隣の神社 3社とともに浜降りを行なっていたが,1876年に祭日が 7月15日に変更になった際に,寒川神社と合同の祭りになったと伝えている。祭りは当日の夜明け前に寒川神社を出発した神輿が,鶴嶺八幡宮で近隣神社の神輿の出迎えを受けて南湖の浜に向かい,午前5~7時に神輿を次々と海に入れ,浜で神事が行なわれる。その際,寒川神社の神輿はハマゴウという植物を敷いた上に据え置かれる。早朝の海に多くの神輿が入る光景の壮観さで知られ,「暁の祭典」の名もある。

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事典・日本の観光資源 「浜降祭」の解説

浜降祭

(神奈川県茅ヶ崎市・高座郡寒川町)
かながわ未来遺産100指定の観光名所。

出典 日外アソシエーツ「事典・日本の観光資源」事典・日本の観光資源について 情報