田村泰次郎(たいじろう)の中編小説。1947年(昭和22)3月号の『群像』に発表。敗戦後の廃墟(はいきょ)と化した東京の、盛り場に近い河岸の焼けビルに、パンパンとよばれる娼婦(しょうふ)たちが共同生活をしている。彼女たちには、肉体は売っても男に情をもってはならぬという厳しい掟(おきて)がある。だが、ボルネオ・マヤとよばれる女は、紛れ込んできた復員者の伊吹という男によって肉体の喜びを知らされる。それが発覚し、マヤは仲間からリンチを受けるのだが、宙吊(づ)りにされたまま、殉教者のごとく肉体の歓喜も知らぬ仲間たちを意識の底で嘲笑(ちょうしょう)している。戦後の混乱期に肉体文学として爆発的人気をよんだ作品。
[中石 孝]
『『筑摩現代文学大系62』(1978・筑摩書房)』
自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...
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