ぱんぱん(読み)パンパン

デジタル大辞泉 「ぱんぱん」の意味・読み・例文・類語

ぱん‐ぱん

[副]
手を打ち合わせたり、物をたたいたりする音を表す語。「ぱんぱん(と)かしわ手を打つ」
物が破裂する音を表す語。「ポップコーンぱんぱん(と)はじける」
[形動]はち切れそうにふくらんでいるさま。「かばんがぱんぱんになる」「食べ過ぎて腹がぱんぱんだ」
アクセントンパン、はパンパン
[類語]ちゃらちゃらちゃりんじゃらじゃらちりんちりんがちゃがちゃとんどんとんとんどんどんかたりがたりかたんがたんかたかたがたがたかたことがたごとことことごとごとことりごとりことんごとんこんこんこんごんごんがつんこつんごつんかちゃかちゃかちりかちかちこつこつかちゃりがちゃりかちゃんがちゃんかちんがちんからからがらがらがらりかんかんがんがん

パンパン

《語源未詳》第二次大戦後の日本で、進駐軍兵士を相手にした街娼がいしょうパンパンガール

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「ぱんぱん」の意味・読み・例文・類語

ぱん‐ぱん

  1. 〘 副詞 〙 ( 多く「と」を伴って用いる )
  2. 手を打ち合わせたり手で物をたたいたりする音を表わす語。
    1. [初出の実例]「船で来る惣嫁・脱でハンハン足袋叩く」(出典:雑俳・太箸集(1835‐39)四)
  3. 物が破裂する音を表わす語。ぱあん。
    1. [初出の実例]「ぱんぱんと鉄砲を打つやうな音も聞こえてゐた」(出典:火事とポチ(1922)〈有島武郎〉)

パンパン

  1. 〘 名詞 〙 ( 原語は未詳 ) 売春婦。特に、第二次世界大戦後の日本で駐留軍兵士相手の街娼をいった。パンパンガール。パン助
    1. [初出の実例]「山の手あたりのお嬢さん面したパンパン娘を」(出典:肉体の門(1947)〈田村泰次郎〉)

ぱん‐ぱん

  1. 〘 形容動詞ナリ活用 〙 ものがはちきれそうに膨らんでいるさま。
    1. [初出の実例]「これがなんと当時の条約局長の紙入れ。ぱんぱんにふくらんでおりましたなあ」(出典:吉里吉里人(1981)〈井上ひさし〉二六)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のぱんぱんの言及

【街娼】より

…しかし,大量の街娼が出現して社会問題となったのは第2次大戦後のことである。当時は夜の女,闇(やみ)の女と呼ばれ,やがてパンパンガールの呼称が一般化した。大量出現の背景には敗戦による社会的混乱と経済的困窮とに加えて占領軍兵士の駐留があったことは,彼女らの7割が洋パンと呼ばれる外国兵相手であったことに明らかである。…

【私娼】より

…街娼にもヨーロッパ風の新しいタイプが現れ,大正以後はカフェーの女給が急激に進出した。第2次大戦後は,パンパンガールと呼ばれた街娼が私娼の代表となったことが注目される。同時に,1946年の公娼制廃止と58年の売春防止法の実施にもかかわらず,売春は決定的な打撃を受けることなく,むしろ私娼は活発化した。…

【対日占領政策】より

…戦時中の〈もんぺ〉姿に代わってスカート姿の女性が増えてきたが,ストッキングは高嶺の花であった。そんななかでパンパン・ガールと呼ばれた娼婦たちは,スーツ,ストッキング,ショルダーバッグで身を装い,モードの先端を切っていた。飢えた子どもたちが,アメリカ兵の与えたチョコレートやチューインガムに群がっていた敗戦直後の時期にはじまって,文化や風俗や生活様式までがアメリカナイズされていった。…

【売春】より

…〈赤線・青線〉の項目参照)。もっとも,占領軍は売春そのものを否定したわけでなく,パンパンという名の街娼をはんらんさせたことによって売春は確実に拡大した。1956年には売春防止法が成立し,売春に対し国が初めて悪と公認した。…

※「ぱんぱん」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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