マヤ

百科事典マイペディア「マヤ」の解説

マヤ

メキシコ南部のユカタン半島,グアテマラを中心とする地域に分布する先住民で,一般にマヤ諸語を母語とするインディオの総称。→アメリカ・インディアン〔マヤ文化〕 オルメカ文化サポテカ文化などの影響を受け,独自の文字体系や天文暦数などを発達させたメソアメリカの文明の一つである。その先行文化は南部地域のイサパ文化であり,紀元前1世紀ころからマヤ文明盛期の基本的特徴をすでに備えたこの文化は原古典期とも呼ばれる。2世紀後半になるとテオティワカン文化がこの地域に進出し,マヤ文化の中心は中央部に移る。紀元300年―900年ごろがマヤ文明の最盛期で,ティカルコパンなどの都市が次々に建設され,古典マヤ文明が発展した。広場を囲む神殿群と太陽のピラミッド,独特の暦法に基づく年代を刻した石柱,象形文字の使用,優美な彩色土器等で代表される。この文明は900年ごろ急速に衰退し,神殿都市は次々に放棄されて中心は北方のユカタン半島に移った。侵入者であるトルテカ文化の影響を受け,チチェン・イッツァを中心としてユカタン・マヤ文化が形成された。ユカタン半島はその後たびたびメキシコ中央高原からの侵入を受け,1200年ころマヤパンが主導権を握るころから退廃期に入り,15世紀にはマヤの政治勢力は地方に分散し,16世紀スペイン人の侵入にいたるまで低迷期が続いていた。
→関連項目アステカインカウシュマルカスタ戦争グアテマラ(国)ケサルテナンゴサパティスタ国民解放戦線シアン・カアンチアパス[州]ティカル国立公園パレンケベリーズ(国)ポポル・ブフホンジュラスマヤ文字メキシコ(国)メキシコ料理ユカタン半島ラテン・アメリカ

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日本大百科全書(ニッポニカ)「マヤ」の解説

マヤ
まや
Maya

メキシコ南東部、ユカタン半島からベリーズ、グアテマラ北部のペテン地方、さらにホンジュラス、エルサルバドルにかけて居住する民族集団。言語はマヤ・トトナカ語群マヤンセ語族に属し、言語人口は約200万人。

 スペイン人が最初に到来した16世紀初頭のユカタン半島は、マヤ後古典期文明ののち、各地に小首長の分立状態が続いていた。スペインの征服はいちおう、フランシスコ・デ・モンテホ父子らによって1646年までに行われたが、その後も1761年、1847年などに原住民反乱が起こっている。とくに1847年の反乱はカースト戦争として有名で、一部の勢力はユカタン半島南東部のジャングルに孤立し、約半世紀間もメキシコ政府に抵抗した。その後、メキシコ革命(1910~17)が起こり、1930年代に断行された農地改革は、原住民の生産や宗教的活動基盤に大きな影響を与え、マヤ固有の文化の消滅も進んでいる。

 基本生業は焼畑耕作で、トウモロコシを中心に豆、カボチャ、トウガラシなどが栽培される。また、伝統的な養蜂(ようほう)業のほか、牧畜、果樹、北西部ではエネケン麻の製造が行われる。社会の基本単位は核家族で、かつての父系出自組織は解体している。カトリックに基づく聖人信仰が盛んだが、農耕儀礼には土着的な要素が残り、雨乞(あまご)い儀礼チャチャクはとくに重要である。マヤという自称のほかにメスティソとも自称し、その用法は、ラテンアメリカで一般的な白人とインディオとの混血者としてのメスティソとは異なる。

[石井 紀]

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デジタル大辞泉プラス「マヤ」の解説

マヤ

円谷プロダクションによる特撮ドラマシリーズ「ウルトラシリーズ」に登場する宇宙人。マゼラン星人。初登場作品は『ウルトラセブン』。身長1.6メートル、体重40キログラム。人間の女性の姿をし、テレパシーで会話をするマゼラン星の工作員。

マヤ

イタリア、デルタ社の筆記具の商品名。「インディジナスピープル コレクション」シリーズ。2011年発売。メキシコのマヤ族をイメージ。万年筆ボールペンがある。

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精選版 日本国語大辞典「マヤ」の解説

マヤ

〘名〙 (Maya) 古代、ユカタン半島、グアテマラ、ホンジュラスなどの中央アメリカに栄えた文明、および、それをつくった民族。→マヤ族マヤ文明

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