野々市(読み)ノノイチ

デジタル大辞泉 「野々市」の意味・読み・例文・類語

ののいち【野々市】

石川県中部にある市。金沢市ベッドタウンとして人口が増加し、平成23年(2011)11月市制施行。人口5.3万(2011)。

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改訂新版 世界大百科事典 「野々市」の意味・わかりやすい解説

野々市[市] (ののいち)

石川県中南部の市。2011年11月石川郡野々市町が市制施行して成立した。人口5万1885(2010)。金沢市と白山市の間に位置し,JR北陸本線,北陸鉄道,国道8号,157号線が通じる。手取川扇状地の北東端を占め,室町時代には加賀国守護富樫氏居城があったが,加賀一向一揆により,1488年(長享2)富樫氏は倒された。近世には北陸街道沿いの宿場町であった。加賀米産地であったが,第2次大戦後は近郊型農業が発展し,住宅地化も進んだ。繊維,食料品,機械を中心とする工場が立地し,金沢工業大学もある。御経塚遺跡(史),奈良~平安初期の大寺で銀銭和同開珎を出土した末松廃寺跡(史),古い金沢の町屋を代表する喜多家住宅(重要文化財)がある。
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世界大百科事典(旧版)内の野々市の言及

【加賀国】より

…南北朝期から室町期にかけて守護職は富樫氏が継承するが,87年(元中4∥嘉慶1)から1414年(応永21)の間は斯波(しば)氏に奪われている。守護所は石川郡の野市(ののいち)(現,石川郡野々市町)に置かれ,特産の絹,梅染布,酒などを主体とした流通経済の核も,南北朝初期には白山宮加賀馬場本宮から野市に移っている。室町期の加賀には幕府料所や幕府と結びつきの強い寺領が濃厚に分布し,国人のなかにも結城氏,狩野氏,松任(まつとう)氏,倉光氏など,幕府奉公衆に名を連ねるものが多く,守護富樫氏による領国支配の貫徹は容易でなかった。…

※「野々市」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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