釣女(読み)ツリオンナ

デジタル大辞泉 「釣女」の意味・読み・例文・類語

つりおんな〔つりをんな〕【釣女】

歌舞伎舞踊常磐津ときわず。河竹黙阿弥作詞、6世岸沢古式部作曲。明治16年(1883)常磐津・岸沢両派の和解の披露曲として初演奏。同34年東京座で「戎詣恋釣針えびすもうでこいのつりばり」の名題で初演。狂言釣針」を脚色した松羽目まつばめ物。

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精選版 日本国語大辞典 「釣女」の意味・読み・例文・類語

つりおんな つりをんな【釣女】

[二] 歌舞伎所作事。常磐津。河竹黙阿彌作詞。六世岸沢式佐作曲。明治一六年(一八八三)初演奏。同三四年東京座初演の上演名題「戎詣恋釣針(えびすもうでこいのつりばり)」。初世花柳寿輔振付。狂言「釣針」による松羽目物大名太郎冠者蛭子(えびす)神社に参詣し、御夢想をうけて大名は美女を、太郎冠者は醜女をつり上げる。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「釣女」の意味・わかりやすい解説

釣女
つりおんな

歌舞伎舞踊曲。常磐津。本名題『戎詣 (えびすもうで) 恋釣針』。 1883年常磐津と岸沢の家元対立を和解する披露曲として作られた。歌舞伎での初演は 1901年東京座。河竹黙阿弥作 (のちに竹柴晋吉補筆) ,6世岸沢式佐作曲,1世花柳寿輔振付。狂言の『釣針』に基づく松羽目物。大名が太郎冠者を供に西宮戎神社に参詣し,妻を授かりたいと念ずると,釣針が与えられる。それで釣りをすると,大名には上臈 (じょうろう) が釣れるが太郎冠者には醜女が釣れてしまうというもの。

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歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典 「釣女」の解説

釣女
(通称)
つりおんな

歌舞伎・浄瑠璃外題
元の外題
戎詣恋釣針 など
初演
明治16.12(大阪・花柳寿輔公演)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「釣女」の意味・わかりやすい解説

釣女
つりおんな

釣針

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