アイゼナハ綱領(読み)アイゼナハこうりょう

改訂新版 世界大百科事典 「アイゼナハ綱領」の意味・わかりやすい解説

アイゼナハ綱領 (アイゼナハこうりょう)

1869年8月,ドイツ労働者協会連盟のベーベルW.リープクネヒトたちと,シュワイツァーの全ドイツ労働者協会を脱退したブラッケWilhelm Bracke(1842-80)らとがドイツのアイゼナハで開いた全ドイツ社会民主主義労働者大会において採択された綱領。それに伴い社会民主労働者党が創立された。草案は主としてベーベルの手になる。党の目的を〈人民国家の樹立〉に置き,活動の原則として〈労働者階級解放の闘争はすべての階級支配廃絶のため〉であること,〈労働者の資本家に対する経済的依存があらゆる形の隷属の基礎である〉ことなど6項目を挙げ,その中で同党が国際労働者協会(第一インターナショナル)の支部たることを明言し,さらに普通選挙法の導入など当面の要求10項目を掲げている。基本的にはマルクスの考え方に近いが,ラサールの影響も認められる。1860年代を通じて進められたドイツ労働運動の自立化を示すと共に,その後のドイツ社会民主党の綱領の原型をなす文書である。
ゴータ綱領 →ドイツ社会民主党
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百科事典マイペディア 「アイゼナハ綱領」の意味・わかりやすい解説

アイゼナハ綱領【アイゼナハこうりょう】

ドイツ初期社会主義のアイゼナハ派の綱領。1869年アイゼナハEisenachで採択。第一インターナショナルの基本テーゼにのっとり,階級闘争の原則,労働運動の国際性などを強調し,1875年のゴータ綱領成立まで指導力を有した。

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