アクリル絵具(読み)アクリルえのぐ

百科事典マイペディア 「アクリル絵具」の意味・わかりやすい解説

アクリル絵具【アクリルえのぐ】

アクリル樹脂媒材として開発された絵具従来油絵具に比べて乾燥が速く,グロス(艶)を出すメディウムマット(艶消し)のメディウムがあるなど,油絵具とは異なる特性があり,1950年ころから米国で大量に使用されるようになった。当初発色や色数の点で油絵具に劣るともいわれたが,改良が重ねられた結果,現在では多くの人びとに使われる。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アクリル絵具」の意味・わかりやすい解説

アクリル絵具
アクリルえのぐ
acrylic color

画材の一つ。石油から合成されるアクリル樹脂のエマルジョン (乳化液) を重合させて作る。正しくはアクリル・ポリマー・エマルジョン絵具という。第2次大戦後ドイツで研究され,1950年代にアメリカで商品化された。今日では油絵具と同様広く作家に使われている。発色が良い,退色しにくい,速乾性がある,水に溶けるが乾くと耐水性となる,大画面の平塗りに適している,強固な被膜ができるため優れた耐候性・耐薬品性を持つ,などの特性がある。一方,色数,色彩のコク,粘度などの点で,まだ改良されるべき部分もある。

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