あしながおじさん(その他表記)Daddy-Long-Legs

日本大百科全書(ニッポニカ) 「あしながおじさん」の意味・わかりやすい解説

あしながおじさん
Daddy-Long-Legs

アメリカの女流作家J・ウェブスターの児童文学作品。1912年刊。孤児ジルーシャ(ジュディ)は孤児院評議員文才を認められて大学に進み、生来の才能に磨きをかけ、明朗で積極的な女性に変貌(へんぼう)していく。物語はその大学生活4年間を名も知らぬ評議員あての手紙形式で語るという独特の形をとっている。原名はアシナガグモ一種で、ジルーシャが保護者である長身の評議員のニックネームに使っている。孤児に対する深い同情やヒロインの明朗快活な性格創造から生まれる機知ユーモアで、いまも広く読まれている。

神宮輝夫

『『あしながおじさん』(遠藤寿子訳・岩波文庫/厨川圭子訳・角川文庫/松本恵子訳・新潮文庫)』『坪井郁美訳『あしながおじさん』(1970・福音館書店)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「あしながおじさん」の意味・わかりやすい解説

あしながおじさん

米国の女性作家でマーク・トウェーンの姪のウェブスターJean Webster〔1876-1916〕の児童向き小説。1912年作。みなし児の少女未知の保護者に足ながおじさんと名付けて手紙を出す形式で語られる明るくユーモラスな物語。

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