ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アッシュベリー」の意味・わかりやすい解説
アッシュベリー
Ashbery, John
[没]2017.9.3. ニューヨーク,ハドソン
アメリカ合衆国の詩人。フルネーム John Lawrence Ashbery。優雅で独創的,難解な詩で知られている。1949年ハーバード大学を卒業,1951年にコロンビア大学大学院で修士号を取得した。1951~55年コピーライターとして勤めたのちフランスに渡り,美術評論家として『ニューヨーク・ヘラルド・トリビューン』紙パリ版や『アメリカン・ピリオディカル・アート・ニューズ』誌に寄稿,1965年までパリで過ごす。ニューヨークに戻って 1965~72年アート・ニューズの首席編集者を務め,その後ブルックリン・カレッジで教鞭をとった。在仏時代に親しんだダダ,シュルレアリスムの影響を受け,主知的,実験的な詩を書く。代表作に詩集『トゥーランドット』Turandot and Other Poems(1953),『テニスコートの誓い』The Tennis Court Oath(1962),『川と山』Rivers and Mountains(1966),散文詩集『三つの詩』Three Poems(1972),ピュリッツァー賞受賞作『凸面鏡に映った自画像』Self-Portrait in a Convex Mirror(1975),16行の詩を集めた『影の列車』Shadow Train(1981),『不眠』Wakefulness(1998),『詩集 1956―1987』Collected Poems, 1956-1987(2008)などがある。また,戯曲『妥協』The Compromise(1956)や小説,美術評論などに幅広く活躍した。
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